抗がん剤の安全な取り扱いについて

こんにちは。感染対策委員会です。今日は訪問看護において重要なトピック、抗がん剤の安全な取り扱いについて感染対策委員会で勉強会を行いました。私たちの事業所では、利用者さまへ良質なケアを提供する一方で、スタッフやご家族様を守ることも同じくらい重要です。

抗がん剤は、その細胞毒性によってがん細胞を攻撃しますが、この強力な薬剤は私たち医療従事者にとっても潜在的なリスクを持っています。不適切な取り扱いは、私たち自身や環境を危険にさらす可能性があるのです。実際、2007年の調査では、医療施設内でのシクロフォスファミドの汚染が確認され、抗がん剤の調整に関与していない職員でさえ曝露されていたことが報告されました。曝露は、皮膚炎や結膜炎、頭痛、めまいなどの急性毒性を引き起こす可能性があります。また、長期的には発がん性や変異原性、催奇形性のリスクも指摘されています。私たちは、調製から運搬、投与準備、さらには患者さまの排泄物やリネン類の取り扱いに至るまで、多くの場面で曝露のリスクに直面しています。そのため、PPE(Personal Protect Equipment)の着用や、汚染時の適切な処置が非常に重要です。内服抗がん薬の取り扱いにおいても、手洗いや手袋・マスクの着用、取り扱い後の手洗い・うがいが推奨されています。家族さまや介護者も同様の予防策をとることが大切です。今回改めて学んだことは、抗がん薬を安全に取り扱い、患者さまだけでなく、私たち自身やご家族さまの健康を守ることです。この知識と技術を身につけることで、私たちはより良いケアを提供し、安全な職場環境を維持できたらと思いました。日々の業務においてこれらのガイドラインを念頭に置いて、安全第一で行動していきたいです。

以上、感染対策委員会の活動報告でした。2024/6/11


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